派遣看護師として働いていた経歴がある場合、その期間は履歴書に書くのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
その答えはYES!派遣看護師の勤務経歴も履歴書にきちんと書いておく必要があります。
正職員じゃないから派遣の職歴は省略しても良いのでは?と思いがちですが、派遣期間を記載していないと、給料計算の際に低くされてしまう可能性があるほか、採用された後に問題視される可能性もあります。
派遣看護師の勤務経歴を余さず書くことは、転職を成功させるためにも必要なことなのです。
今回は派遣看護師の方が、完成度の高い履歴書を仕上げるための方法についてご紹介していきたいと思います。
派遣看護師が履歴書を書く際に抑えておきたい3つのポイント
ある程度派遣看護師として働いている場合、経歴が入り切らないという方もいらっしゃると思います。
さらに履歴書の書き方も多岐に渡るので、どれが正しい書き方なのかわかりにくいという面がありますよね。
派遣看護師は職歴が多くなりがちなので情報をうまく纏める必要がある
派遣看護師として働いていると複数の職場に派遣されるので、その分どのように経歴を書けば良いのか疑問に思う方も多いでしょう。
職歴が多いと情報も多くなってしまいますが、見る人がわかりにくいといったことにならないよう工夫する必要があります。
大切なのはどの派遣会社でどれくらいの期間、派遣看護師として働いていたのか、第三者から見てもわかりやすいように書くことです。
派遣看護師の方が履歴書を書く場合に、抑えておきたいポイントとしては以下のようになります。
- 派遣看護師の履歴書では見やすい・わかりやすい職歴を意識する
- ブランクがある場合も派遣看護師の履歴書に正直に記入する
- 派遣看護師である場合は新卒者用よりも転職者用の履歴書がおすすめ!
派遣看護師の履歴書では見やすい・わかりやすい職歴を意識する
職歴の記入欄にはまず派遣会社の名前・在籍期間を記載します。次に派遣先・派遣期間・職務内容を書いていきましょう。
例
- 平成◯◯年◯◯月 (派遣会社名)に派遣登録。
- 派遣看護師として以下の○ヶ所にて勤務
- 平成◯◯年◯◯月 (派遣先名)にて入浴介助などの看護職業務 (平成◯◯年◯◯月まで)
- 平成◯◯年◯◯月 (派遣先名)にて手術室配属
このように初めて見た人でも経歴が伝わるよう、ポイントを抑えつつ簡潔に記載します。
派遣先が介護施設であれば派遣先名の後ろに、看護師業務について書きますが、病院であった場合は介護療養病棟・手術室などの配属先を記載し、どのような業務に携わっていたのか、わかりやすく記載することを心がけましょう。
非常勤またはパート勤務経歴がある場合も職歴として記入する
また派遣看護師だけでなく非常勤やパート看護師として勤務していた場合も、漏らさず職歴に記載しましょう。
非常勤・パート看護師で勤務した経歴がある場合は以下のように記入します。
例
- 平成◯◯年◯◯月 (職場名)にてパート(または非常勤)勤務(平成◯◯年◯◯月まで)
看護師以外の他の業種でパート勤務していた場合も記入しましょう。パート勤務の後ろには仕事内容や配属先を記入し、どのような業務にあたっていたのかも明記しておきます。
例
- 平成◯◯年◯◯月 (職場名)にてパート勤務(事務職など)
非常勤・パート勤務の経歴も正職員でないからと、省略する必要はありません。
履歴書はなるべく空白を埋める必要があるので、非常勤・パート経歴があるなら遠慮なく書いていきましょう。
ブランクがある場合も派遣看護師の履歴書に正直に記入する
派遣看護師に転職しようと考えている方の中には、ブランクを抱えている方もいらっしゃると思います。
ブランクのある看護師さんである場合は、経歴を記入する際にネガティブな印象にならないよう工夫が必要です。
ブランクがあってもしっかりと理由を説明できるようにしておく
ブランクがあってもその部分を空白にするのではなく、最低限理由を書き込んでおく必要があります。
派遣看護師であっても正職員であっても、なぜブランク期間があったのか採用側は気がかりに思いますので、しっかりと説明ができる履歴書に仕上げることが大切です。
ポイントとしてはブランクについての説明を書く際に、ポジティブな理由として受け取られるものと、ネガティブな理由として受け取られるものがあるので、その点については書き方に注意が必要となります。
資格取得やスキルアップのための退職理由はアピール材料になる!
ブランクがあっても理由によってはプラスとなることもあります。たとえば資格取得のために大学へ入学し、専門看護師の認定を受けたなどが挙げられます。
資格やスキルアップのためのブランクは、採用側への有効なアピールとなりますので、好印象を与えるために記載しても問題ありません。
例
- 平成◯◯年◯◯月 (職場名)にて入浴介助などの看護職業務 (平成◯◯年◯◯月まで)
- 一身上の都合により退職
- ※専門看護師資格を取得するため、平成◯◯年◯◯月より○○大学に入学。平成◯◯年◯◯月 資格取得過程を修了し専門看護師の資格(がん看護など)を取得
専門看護師などの資格を取得した場合は、どの分野の認定を受けたのかも記入しておきましょう。
せっかくの資格なのでどの分野の専門知識に長けているのかを、わかりやすくアピールするためにも専門分野の記入は忘れずに!
また英検や簿記などの資格を持っている場合、それらの資格を記入しても全く問題はありません。
子育て・介護・病気といった理由はマイナスな印象を与える可能性が……
ブランクが生じる理由は様々ですが、子育て・介護・病気といった理由は、残念ながらマイナスに受け取られることもあります。
仕方のないこととは言え、それらの理由で一旦退職した場合は、なるべくネガティブな印象にならないよう考えた上で、職歴内容を記入していきましょう。
子育て・介護・病気などの理由で退職した場合は、一身上の都合により退職とだけ記入し、志望動機などで納得のいくような説明を記載しておきます。
ポイントは「〇〇のような理由で退職しブランク期間があるけれど、自分が得た経験を活かしてこれから現場で活躍していきたい」といった、ブランクをバネにするような内容が好ましいと言えます。
例
- 平成◯◯年◯◯月 (職場名)にて入浴介助などの看護職業務 (平成◯◯年◯◯月まで)
- 一身上の都合により退職
- 平成◯◯年◯◯月 (職場名)にてパート(事務職)勤務(平成◯◯年◯◯月まで)
- 現在に至る
志望動機に退職理由を記入する場合もなるべくポジティブな内容で!
たとえば以下のように子育てや介護の経験によって、より人間的に成長した部分を志望動機に書き入れることも有効です。
例1
出産・子育てを機に退職した場合は、親となった経験を通して子育てに理解のある看護師がやはり必要であると再認識したので、自分の経験で学んだことを患者さんの支えになりたい。
例2
家族の介護を通して患者さんを支える家族の苦労も理解できるようになったので、以前よりも患者さんに寄り添った看護を実践して医療に貢献していきたい。
自分の成長した面を元に熱意が伝わる内容を意識しよう!
たとえブランクがあっても自分自身の経験で成長した部分もあるはずです。自分の経験したことを、看護業務にも活かしていきたいとアピールすることで、採用側にポジティブな印象を与えることができます。
これまでの経緯を経て自分の成長した部分はどこなのか、書き出していくことでよりオリジナル性のある志望動機が書けるはずです。
また面接官がブランクの理由を尋ねてくることも多々あるので、書類との内容に矛盾が無いよう口頭でも説明できるようにしておきましょう。
派遣看護師である場合は新卒者用よりも転職者用の履歴書がおすすめ!
派遣看護師または正職員への転職である場合は、新卒用の履歴書ではなく、転職者用の履歴書を使用するようにしましょう。
新卒者用の履歴書は、転職する方に適さない仕様のフォーマットになっていることもあるからです。
新卒者用の履歴書では転職者に適さない記入欄があることも
新卒者用の履歴書である場合、得意な学科やスポーツを記入する欄が設けられていることもあります。
これらのような記入欄は転職者には適さないので、転職者用の履歴書を使用した方が無難というわけです。
また転職者用の履歴書では、職歴を多く記入できるフォーマットが付属している場合もあるので、複数の職場を渡り歩くことが多い派遣看護師の方には最適であると言えます。
派遣看護師の履歴書も転職エージェントに相談できる!
履歴書の書き方はネットでも様々な書き方を参照することができます。しかし業界によってプラスとなる書き方やマイナスとなる書き方は異なります。
よって自分だけで判断せず、応募前には必ず転職サイトのエージェントに添削してもらいましょう。
添削を受けることによって完成度の高い書類に一層近づく!
エージェントは派遣看護師の履歴書もたくさん見てきているので、自分で調べただけではわからない、採用される履歴書の書き方をレクチャーしてくれます。
きちんと整った書類を提出することで、本番の応募で書類選考に落ちてしまう可能性も抑えることができます。
そのため、まずは自分で書いた履歴書をエージェントに見せることをおすすめします。
履歴書の書き方も転職サイトはサポートしてくれますので、複数の派遣先で働いた経験のある派遣看護師の皆さんは是非活用してくださいね!